1/30(土)-2/5(金)【連続講座:現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜】開催決定 (1/15更新)

京都府への緊急事態宣言発令により、本イベントの開催時間が変更になりました。
ご来場予定の皆さまは十分ご注意くださいませ。
上映時間 19:00→16:50

 

“ミニシアター”という呼称で親しまれてきた日本の〈アートハウス〉。
本講座では、〈アートハウス〉の歴史を彩る傑作を「ネオクラシック」と呼び、
全国18の映画館で、7夜連続日替わりで同時刻上映。2000年以降デビューの映画作家を講師に迎え、
レクチャーやゲストとのトークで上映作品の魅力を語る。

■1/30(土) 16:50~
第1夜:ミツバチのささやき
El Espiritu de la Colmena/1973/西/99分/監督:ビクトル・エリセ/出演:アナ・トレント、イサベル・テリェリア、フェルナド・フェルナン・ゴメスⒸ2005 Video Mercury Films S.A.

《ひとりの少女が体験する、現実と空想の世界を繊細に描き出す。》

内戦終結直後の荒れ果てたスペイン、カスティーリャ高原の小さな村。移動巡回上映で見た「フランケンシュタ イン」を精霊と信じた少女アナは、村はずれの廃屋で傷ついた一人の兵士と出会う…。アナを演じた当時 7 歳の アナ・トレントのイノセンスは、見る人の心をとらえてはなさない。名匠ビクトル・エリセの長編第一作にして、 映画史に刻まれたあまりにも美しい傑作。

◇トーク:濱口竜介(映画監督)×三宅唱(映画監督)×三浦哲哉(映画研究者)

 

■1/31(日) 16:50~
第2夜:動くな、死ね、甦れ!
Замри, умри, воскресни!/1989/ソ連/105分/監督:ヴィターリ―・カネフスキー/パーヴェル・ナザーロフ、ディナーラ・ドルカーロワ  ⒸLenfilm Studio

《監督自身の幼少の記憶をもとに、少年少女の過酷な運命を描く。》

第二次大戦直後のロシア。収容地帯と化した炭鉱町に暮らす少年ワレルカ。無垢な魂を持て余し、不良ぶっては度々騒動を起こす彼を、いつも守護天使のよう救ってくれる幼なじみの少女ガリーヤ。2人に芽生えた淡い想いは次第に呼応していくが、放校されたワレルカが町から逃げ出すと、運命は思わぬ方向へ…。54 歳の新人監督とレンフィルムが生んだ心揺さぶる映画の奇跡。

◇トーク:山下敦弘(映画監督)×夏帆(女優)

 

■2/1(月) 16:50~
第3夜:トラス・オス・モンテス
Trás-os-Montes/1976/ポルトガル/111分/監督:アントニオ・レイス、マルガリーダ・コルデイロ 写真提供:コミュニティシネマセンター

《フランスの批評家たちを驚嘆させた伝説的フィルム。》

ポルトガルを代表する現代詩人であり、マノエル・ド・オリヴェイラ監督『春の劇』の助監督を務めたアントニオ・レイスが、精神科医のマルガリーダ・コルデイロと手がけた初長篇。ポルトガル北東部ミランダ地方の生活の細部を記録した画面に、やがて夢幻的なイメージが横溢する。公開当時、フランスの批評家たちを驚嘆させ、後にペドロ・コスタ監督にも影響を与えた伝説的フィルム。

◇トーク:小田香(映画作家)×柳原孝敦(翻訳家)

 

■2/2(火) 16:50~
第4夜:緑の光線
Le Rayon Vert/1986/仏/94分/監督:エリック・ロメール/出演:マリー・リヴィエール、リサ・エレディア  ⒸLes Films du Losange

《愛と幸福を求める女の孤独なヴァカンス物語。》

太陽が沈む瞬間に放たれる緑の光線は幸運の印。オフィスで秘書として働くデルフィーヌは、ヴァカンスを前に胸をときめかせるが、現実は思うようにはいかない。ひたすら愛の訪れを信じて夏の光に彩られたフランスを北から南、東から西へと彷徨う彼女が最後に出会う奇跡とは…。1986 年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞した巨匠エリック・ロメール「喜劇と格言」シリーズの一編。

◇レクチャー:深田晃司(映画監督)

 

■2/3(水) 16:50~
第5夜:山の焚火
Alpine Fire/1985/スイス/117分/監督:フレディ・M・ムーラー/出演:トーマス・ノック、ヨハンナ・リーア、ロルフ・イリック、ドロテア・モリッシ、イェルク・オーダーマット

《自然に囲まれた神話的な世界で、人間のリアリティが溢れだす。》

下界から隔絶されたアルプスの山腹で自給自足の生活を送る 4 人家族。姉と両親の愛情を一身に受けて育った聾啞の弟が家を飛び出し、山小屋でひとり生活を始めると、やがて姉の妊娠が発覚し…。狂おしいほど雄大な自然の懐で紡がれる創世神話的な物語。“ヌーヴォー・シネマ・スイス”の旗手としてダニエル・シュミットらと並び称されるフレディ・M・ムーラーの伝説的傑作。

◇トーク:横浜聡子(映画監督)×カラテカ矢部太郎(芸人・漫画家)

 

■2/4(木) 16:50~
第6夜:阿賀に生きる
1992/日/115分/監督:佐藤真 ©阿賀に生きる製作委員会

《新潟水俣病の舞台となった阿賀野川流域に暮らす人々の生の記憶。》

日本海に注ぐ阿賀野川。その川筋に住み込んだ佐藤真ら7人のスタッフは、田植えを手伝い、酒を酌み交わしながら、阿賀で暮らす人々の生活を3年間にわたり撮影した。新潟水俣病という社会的なテーマを根底に据えながらも、人間の命の賛歌をまるごとフィルムに写し、当時としては異例のドキュメンタリー映画のロードショー公開がシネ・ヴィヴァン・六本木で実現した。

◇トーク:小森はるか(映像作家)×清田麻衣子(里山社代表)

 

■2/5(金) 16:50~
第7夜:チチカット・フォーリーズ
Titicut Follies/1967/米/84分/監督:フレデリック・ワイズマン 写真提供:コミュニティシネマセンター

《ドキュメンタリーの巨匠ワイズマンの長編デビュー作。》

マサチューセッツ州ブリッジウォーターにある精神異常犯罪者矯正施設の日常を克明に描き、収容者が、看守や ソーシャル・ワーカー、心理学者たちにどのように扱われているかを浮き彫りにした本作は、完成一年後の 68 年 から 91 年までの間、裁判所命令によって一般上映が禁じられていた。フレデリック・ワイズマンの監督デビュ ー作にして、アメリカン・シネマ・ヴェリテの金字塔。

◇レクチャー:想田和弘(映画作家)