
アンデス先住民の視点に立った映画作りを行う映画集団の軌跡。
白人層に力が集中していたボリビアで、住民の半数以上を占める先住民に無関係な映画を作ることはできないと、1962年に活動開始したウカマウ集団の影響力は、中南米、欧米にとどまらない。今回の特集では、5作品をセレクトして上映。
El Enemigo Principal/1974/ボリビア、ペルー/98分
「ウカマウ」が1974年に亡命先のペルーで撮りあげた一作。
とある農村。農園主に盗まれた牛を返すよう求めた農民が、農園主に殺されてしまう。非道な仕打ちに激怒した農民たちは農園主を捕らえて判事に引きわたすが、判事は農園主を無罪にするばかりか、農民たちを投獄してしまい…。都市からやってきたゲリラと貧農の出会いから、反地主・反帝国主義の共同闘争の過程を描く。