1945年と1990年、ふたつの“ゼロ年”を示す2作品。
戦後ベルリンの“虚無の廃墟”を冷徹に描いたロッセリーニに対し、東西ドイツが統合された1990年を描いて、ふたたび“虚無の廃墟”にもどされたドイツを見つめ直したゴダール。ふたつの、思いがけない、でも必然にみちた2作品の邂逅。
Allemagne Année 90 Neuf Zéro/1991/仏/62分/監督:ジャン=リュック・ゴダール/出演:エディ・コンスタンティーヌ、ハンス・ツィシュラー、クラウディア・ミヒェルゼン、アンドレ・ラバルト
©BRAINSTORM 1991.Licensed through ECM Records GmbH
ベルリンの壁崩壊後、東ドイツに潜伏していた老スパイの帰還の旅。
東西ドイツが統合された1990年。西側“自由世界”の擁護者だった“最後のスパイ”たるレミーは、長年潜伏していた旧東ドイツから、冷戦体制崩壊と軌を一にして徒歩で西へ向かうが、その道中でさまざまな象徴的人物と出会い…。






